薬膳×呼吸シリーズ第一回!脾胃を整える「腹式呼吸」と山芋・なつめの薬膳

忙しい現代、食欲が落ちたり胃もたれが続いたりすると、「脾胃(ひい)」=消化・栄養吸収の働きが弱っているサインかもしれません。
実は薬膳と簡単な呼吸法を組み合わせることで、乳がん再発予防を含めた体調管理にも役立積んだそうです。
今回は腹式呼吸と、山芋・なつめの薬膳、そして信頼できる研究からの所見も交えて紹介します。
なぜ腹式呼吸と食事が乳がん再発予防にもつながるのか?
乳がん再発予防において、「食事」の質と「ストレス・体内環境の安定」が重要であるというのは、たくさんの大学や研究機関が支持するところです。
たとえば、ジョンズ・ホプキンス大学などのメタ分析では、大豆イソフラボン(soy isoflavones)を含む食品を定期的に摂取することで、乳がん再発のリスクが低下するという結果が報告されています。
このように「植物性タンパク質」「抗酸化物質」「ホルモンバランスを乱しにくい食材」が、薬膳でいうところの“補気・養血・清熱”(体を補い・血を養い・余分な熱を冷ます)という働きと重なります。

腹式呼吸で脾胃をケアする
腹式呼吸は、ストレスを和らげ、胃腸の動きを助ける横隔膜の動きを促します。忙しい時ほど浅い呼吸になりがちですが、次のような方法で簡単に実践できます。
腹式呼吸はどうするの?
- 深く座るかリラックスできる姿勢で。背筋を伸ばす。
- 鼻から3〜4秒かけてゆっくり吸い、お腹をふくらませる。
- 6秒かけて口または鼻からゆっくり吐いて、お腹をへこませる。
- 5〜10回繰り返し、食後1時間以上空けるのが望ましい
この呼吸法は、交感神経の過剰な働きを抑えて、消化器系(脾胃)の負荷を減らすことが期待できます。吸う時と吐くときの合間に、1秒から2秒程度呼吸を止めるということも意識するとより効果的だ言われています。
山芋・なつめが持つ薬膳の力をご紹介!
- 山芋(やまいも):中医学では補脾(消化吸収を補う)、体を潤す作用があり、ムチンによる胃粘膜保護も期待されます。
- なつめ(棗):気を補い、血を養い、冷え・疲れ・不眠対策に。薬膳で重視される食材です。
さらに、根菜類や芋類には食物繊維と抗酸化物質が含まれることで、腸内環境を改善し、炎症を抑える効果が研究で示されている事例があります。

レシピ:山芋と鶏むね肉のあっさりスープ(2人分)
材料
- 山芋 100g
- 鶏むね肉 100g
- なつめ 4粒
- 生姜 1かけ(薄切り)
- 水 400ml
- 塩 少々
作り方
- 鶏むね肉を一口大に切る。山芋は皮をむき乱切り、生姜は薄切り。
- 鍋に水を入れ、鶏肉・なつめ・生姜を加えて火にかけ、アクを取るように軽く煮る(10分)。
- 山芋を加え、さらに5分ほど煮る。
- 塩で味を調節して完成。
山芋のやさしい食感となつめの甘さが体を癒し、胃腸にやさしいスープです。

まとめ
乳がん経験者として、自分を大切にする食事とは「無理せず、継続できる工夫」が鍵だと考えております。
腹式呼吸で脾胃を整え、山芋・なつめ・根菜類といった薬膳食材を取り入れることで、体の内側からサポートできます。
次回は第2回として、心を落ち着ける「4−7−8呼吸」と安神食材(蓮の実・百合根等)について、ご紹介していきます!