秋の香りを楽しもう!金木犀の匂いの効果と美容効果のあるレシピとは!
秋の訪れを告げる花として知られる「金木犀(きんもくせい)」。本当にいい香りですよね。
北海道出身の私は、今のところに引っ越すまで、金木犀の香りを知りませんでした。金木犀の香りには、心と体にさまざまな効果をもたらす力が秘められているんです。また、金木犀の花を使った「桂花茶(けいかちゃ)」は、中国の伝統的な薬膳の一部として知られ、その健康効果が注目されています。今回は、金木犀の香りとその効能、桂花茶としての金木犀の役割、そして桂花茶を使ったレシピを紹介します!秋ぴったりのレシピ!是非お試しください!
金木犀の匂いにはどんな効果がある?
金木犀の匂いの効果
・ストレス解消効果
・リラクゼーション効果
・ダイエット効果
金木犀の香りには、リラクゼーション効果やストレス解消効果があると言われています。香りが持つ癒しの力は、アロマテラピーの分野でも研究されており、特に金木犀の甘い香りは、心を落ち着け、リラックスさせる効果があるとされています。ある研究によれば、花の香りは嗅覚を通じて脳に直接働きかけ、自律神経のバランスを整え、心地よさをもたらすことが示されています 。
金木犀の香りは、不安や緊張を和らげ、気分をリフレッシュさせるため、忙しい現代人にとって理想的なリラクゼーションツールです。また、季節の変わり目である秋に咲く金木犀は、その香りによって季節感を味わいながら、心と体のバランスを整えるのに役立つとも言われています。
また、香りをかぐだけで食欲を減らせるというダイエット効果もあるそう。金木犀の香りには人間の体内で分泌される「オレキシン」という物質を抑制する効果があります。「オレキシン」は血糖値が下がると分泌され、お腹が空いたり甘いものが欲しくするそう。「オレキシン」の分泌を抑制できればついつい食べてしまう小腹の空腹を抑えることができます。
桂花茶としての金木犀の効果は?
金木犀は、その美しい香りだけでなく、薬膳としても古くから愛用されてきました。中国では金木犀の花を乾燥させて作る「桂花茶」が知られています。
お茶としての金木犀、桂花茶の効果は?
・風邪予防
・消化促進
・デトックス効果
・抗酸化作用
桂花茶は、風邪予防や消化促進、体のデトックス効果など、さまざまな健康効果を持つとされております。
桂花茶に使われる金木犀の花には、抗酸化作用があるとされています。抗酸化物質は、体内の細胞を守り、老化を防ぐ効果があるため、美容と健康に良いとされています。また、消化を助け、胃腸の働きを整える作用もあるため、食事の後に飲んでリラックスすると良いかもしれません。
中国の伝統医学では、金木犀は「温性」の性質を持ち、体を温め、冷えによる不調を和らげるとされています。特に、冷え性や月経不順などに対して、桂花茶は効果的な飲み物とされています 。
また、桂花は、体内の気の巡りを整え、滞ったものを散らす性質があります。
そのため、気分が鬱々している時、気が巡らず消化不良気味な時、風邪を引いていないのに喉にえへん虫がいるときなどに飲用するのがオススメです。
桂花茶を使った薬膳レシピ
それでは、桂花茶を使ったシンプルで美味しいレシピを紹介します。桂花茶は、単独でお茶として楽しむのも良いですが、他の食材と組み合わせることで、薬膳の力をさらに引き出すことができます。
1. 桂花茶と梨のコンポート
材料(2人分)
- 梨:1個
- 桂花茶(乾燥した金木犀の花):小さじ1
- 水:200ml
- はちみつ:大さじ1
- シナモンスティック:1本(お好みで)
作り方
- 梨の皮をむき、適当な大きさに切ります。
- 鍋に水を入れ、シナモンスティックと梨を加えて弱火で煮ます。
- 梨が柔らかくなったら、桂花茶の花とはちみつを加え、さらに5分ほど煮ます。
- 火を止め、少し冷ましてから器に盛り付けます。
このコンポートは、金木犀の華やかな香りと梨の甘さが絶妙にマッチし、デザートとしても薬膳効果が期待できます。梨は体を潤し、乾燥した季節にぴったりの果物であり、桂花茶と合わせることで体の内側から潤いを保つ効果があります。
2. 桂花茶入り白玉団子
材料(2~3人分)
- 白玉粉:100g
- 水:80ml
- 桂花茶(乾燥した金木犀の花):小さじ1
- 黒蜜(お好みで):適量
作り方
- 白玉粉に水を少しずつ加えながらこね、耳たぶくらいの柔らかさになるまでこねます。
- 生地を小さく丸め、沸騰したお湯で茹でます。白玉が浮いてきたらさらに1分ほど茹で、冷水で冷やします。
- 桂花茶を沸かし、お茶を濾して白玉の上にかけます。
- お好みで黒蜜をかけて召し上がりください。
このレシピでは、白玉のもちもち感と金木犀の香りが楽しめます。白玉粉は体を冷やす作用があり、桂花茶の温める効果とバランスが取れるため、体調を整える薬膳デザートとして最適です。
3.金木犀の蜂蜜漬け
材料
- 金木犀の花(生または乾燥):20g(生なら約1カップ、乾燥なら1/4カップ程度)
- 蜂蜜:200g
作り方:
- 金木犀の準備
金木犀の花を軽く洗い、汚れや虫を取り除きます。水気をよく切り、乾燥させておきます(生の花を使用する場合)。 - 瓶の準備
清潔なガラス瓶を用意します。熱湯消毒やアルコール消毒をすると、保存が長持ちします。 - 蜂蜜に漬ける
準備した金木犀の花を瓶に入れ、蜂蜜を注ぎます。花がしっかりと蜂蜜に浸るように、花を軽く押し込みます。 - 保存
蓋をして、冷暗所で1週間ほど置いておきます。毎日瓶を軽く振って、花と蜂蜜が均一になるようにします。 - 完成
1週間後から使えますが、時間が経つほど香りが深まります。冷蔵庫で保存し、1か月程度を目安に使い切ってください。
- トーストに塗ったり、パンケーキに添えて。
- ヨーグルトやアイスクリームにかける。
- お湯や紅茶に加えて、フレーバーティーとして楽しむ。
金木犀の芳醇な香りが蜂蜜と混ざり合い、甘い秋の味覚が楽しめます。
終わりに
金木犀の香りや、桂花茶としての利用法には、リラクゼーションや消化促進、美容効果などさまざまな効能が期待できます。特に秋の季節には、金木犀の香りを楽しみながら、心と体を癒し、薬膳として桂花茶を取り入れることで、体内のバランスを整えることができます。シンプルなレシピである桂花茶と梨のコンポートや白玉団子は、手軽に作れて薬膳の力を日常生活に取り入れることができる一例です。
この秋、ぜひ金木犀の香りと桂花茶を楽しみながら、リラックスと健康を手に入れてみてはいかがでしょうか。
【参考】
- Traditional Chinese Medicine on Flower Herbal Teas. University of Traditional Chinese Medicine. https://www.tcm.edu