気象病の原因と対処法について中医学の視点で見てみよう！
aoi@nekosuki最近、「気象病」という言葉を耳にすることが増えています。天候や気圧の変化に伴って、頭痛や関節の痛み、倦怠感など、さまざまな体調不良が現れる現象です。現代医学では自律神経の乱れが原因とされていますが、中医学（東洋医学）の視点からも興味深い解釈があります。今回、勉強熱心な内科医の先生にお話を伺ったところ、中医学ならではのユニークな視点を教えていただきましたのでご紹介していきます！
中医学で考える気象病の仕組みとは！
中医学では、気象病の原因を「気圧」「湿度」「温度」の変化による体への影響と捉えます。それぞれの要因がどのように体に影響するのか、以下に詳しく解説します。
気圧の変化と臓腑の関係
気圧の変化に敏感に反応する臓腑はどこでしょうか？中医学では「気」を生み出すのに重要な役割を果たす臓腑として、肺と脾（ひ）があります。
- 脾（ひ）
脾は食べ物から「気」を生み出す役割を担っています。この「気」を「後天の気」と呼び、私たちの身体を支えるエネルギー源です。食事の質が大きく影響するため、健康な食生活が気象病対策にもつながるかもしれません。 - 肺（はい）
肺は外界の「大気」と体内の「後天の精」を交わらせ、胸中に「宗気（そうき）」を集めます。宗気は体を巡るエネルギーを高め、活力を与えるものと考えられています。このことから、気圧の変化を感じる臓腑として肺が挙げられるのは納得です。
湿度の変化と臓腑の関係
湿度の影響は体内に「湿邪（しつじゃ）」を生じさせるとされ、脾に負担をかけます。中医学では湿気の多い環境にいると体内に余分な水分が溜まりやすく、それがむくみや重だるさ、消化不良を引き起こすと考えます。湿度を感じる臓腑として脾が重要な役割を果たしているのです。
温度の変化と臓腑の関係
温度変化、特に寒暖差は体内の「陽気（ようき）」のバランスに影響を与えます。中医学では、陽気が不足すると寒さに弱くなり、免疫力が低下すると考えられます。一方で、陽気が過剰になると体に熱がこもりやすく、のぼせやだるさを感じることがあります。温度変化をうまく調節するには、肝（かん）や腎（じん）のバランスが重要とされています。
こちらのサイトでも、気象病についてご紹介されています。
気象病の対処法をご紹介！
中医学の視点から気象病を軽減するためのヒントをいくつかご紹介していきます！
- 気を補う食事を心がける
- 栄養豊富な食材（穀物、根菜、豆類）を取り入れる。
- 湿を取り除く食材（ショウガ、ネギ、とうもろこし）を摂る。 - 呼吸を意識する
肺を強化するために、深呼吸や軽い運動を習慣にする。 - 温度と湿度の調整
適切な服装やエアコンの使い方で体を守る。特に寒暖差が激しい日には、防寒対策を忘れずに。
気象病に効果が期待できるおすすめレシピ
中医学の知恵を取り入れた簡単なレシピを考えてみました！
気象病の症状軽減を目指し、気を補い、湿気を取り除く食材を組み合わせています。
1. しょうがととうもろこしの薬膳スープ
効果
- しょうが：体を温め、血行を促進。
- とうもろこし：湿を取り除き、脾を助ける。
- 鶏肉：気を補い、胃腸を元気にする。
材料（2人分）
- 鶏もも肉（150g）
- とうもろこし（1本、または缶詰1カップ）
- しょうが（薄切り5枚）
- 長ねぎ（1本）
- 昆布（5cm角）
- 水（800ml）
- 塩、こしょう（適量）
作り方
- 鶏もも肉を一口大に切り、塩こしょうで軽く下味をつける。
- 鍋に水を入れ、昆布としょうがを加えて中火で煮る。
- 沸騰直前で昆布を取り出し、鶏肉、とうもろこし、長ねぎを加える。
- 弱火で15分ほど煮込み、塩こしょうで味を調える。
- 器に盛り付け、熱々をいただく。
2. はと麦と黒豆のお粥
効果
- はと麦：余分な湿を取り除き、肌にも良い。
- 黒豆：腎を助け、エネルギーを補充。
- 米：気を補い、胃腸を保護。
材料（2人分）
- 白米（1/2カップ）
- はと麦（1/4カップ）
- 黒豆（1/4カップ）
- 水（700ml）
- 塩（少々）
作り方
- 白米、はと麦、黒豆を洗い、30分ほど水に浸ける。
- 鍋に水を入れ、材料を加えて中火で煮る。
- 沸騰したら弱火にし、時々かき混ぜながら30～40分煮込む。
- お粥のとろみが出たら塩で味を調え、器に盛り付ける。
3. ショウガとはちみつのホットドリンク
効果
- しょうが：冷えを改善し、気血の流れを良くする。
- はちみつ：肺を潤し、喉のケアに効果的。
材料（1人分）
- しょうが（すりおろし小さじ1）
- はちみつ（大さじ1）
- レモン汁（小さじ1）
- お湯（200ml）
作り方
- カップにしょうがとはちみつを入れる。
- お湯を注いでよく混ぜる。
- レモン汁を加えてさらに混ぜ、完成。
これらのレシピを日常に取り入れて、気象病を和らげ、体の調子を整えましょう！
最後に
気象病は、現代に生きる私たちにとって避けられない現象かもしれません。しかし、中医学の知識を活用すれば、体のバランスを整え、不快な症状を軽減できる可能性があります。自然と共存しながら健康を保つためのヒントとして、中医学の教えを日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか？
